説明
インドネシアに工房を構える靴職人Emil Rahmana Putraが代表を務めるWINSON SHOEMAKERに底周りをワーク仕様にした全く新しいノンジャンルな靴を依頼しました。
WINSON SHOEMAKER×田中十靴店Captoe Oxford
当コレクション初の内羽根式キャップトウになります。
デザインは40年代くらいのアメリカ靴のデザインからヒントを得
WINSON×田中流にアレンジしたデコレーションキャップトウです。
穴飾りではなくステッチでキャップを表現するのも素敵ですし
WINSON×田中の靴のドレッシーで剛健な雰囲気にも妙にマッチするかと思い採用しました。
黒カーフを選んだ時点の思い付きで全てのステッチを白にしてと職人のエミルに伝えたところ
最初は仕上げが難しいだのと渋っていましたが出来上がりには一番満足していました。
「ステッチ白がナイスアイデアだったね!」とエミル的には今回のモデルの中で一番の
お気に入りなようです。
それと踵はシームレスバックです。エミルがそうしようと言ってくれました。おかげで
後ろからの眺めも素敵です。エミルありがとう
また格好いいと思ったから選んだ白ステッチですが、履かれる方によっては黒に染めて
より落ち着かせてもいいですし、飽きたらそれこそ染めたらいいやん!という腹案ありきです。
このステッチキャップ、実は前職でトリッカーズの同じようなドレスのキャップトウを取り扱った事もありますし、クロケット&ジョーンズにも同じようなキャップがあったと記憶しています。
定番でもありませんが、何もない所から突然変異したモデルではありません。
でも何か新鮮さを感じるキャップトウに仕上がっていると自負しております。
木型はボリューミーでショートノーズなスクエアトウ
これぞクラシックなドレスのスクエアトウという感じです。
革はイルチェア社製のボックスカーフBLACKを使用しています。木型同様、アッパーに使用する革はドレスシューズに使用する革を選定しております。
WINSONは小規模のSHOEMAKERです。革はその時手に入る革を確認し田中十靴店で選び仕入れてもらっています。その為同じ革でまた同じ靴を生産出来る確証はありません。文字通り希少性の高い稀有なシューズと言えます。
当コレクションはドレス、ワークというジャンルを超えた全く新しい括りの革靴です。
お客様の見え方、捉え方でコーディネートや場面を選んで頂ければと思います。
当店の見解としては、スーツスタイルにも合わせて頂ける仕様と考えております。そしてドレスダウンしたコーディネートを想像する事は容易かと思います。
是非、この靴で新たなコーディネートをお楽しみください。
Emilは元々ワークブーツの製造を行っておりMIDASBOOTMAKERという別ブランドを持っています。
そこで当店では、WINSONのドレッシーなラスト、仕様、革を用いて、底周りをMIDASのワーク仕様、全く新しいノンジャンルな革靴を提案しWINSON SHOEMAKERとしては初のready-made shoesを当店で販売する事となりました。
実は、私は2年ほど前からドレスシューズでありながら底周りはワーク仕様の靴を当店で企画し販売したくメーカーを探しておりました。しかしドレスシューズ、ワークブーツを両方生産できるメーカーは中々ありません。
木型、部材の違い。そして何よりそれぞれの持つ雰囲気を表現する事が難しい。オマージュ的な仕様ではなくリアルドレス、リアルワークを纏う靴を作る為探した結果ようやくWINSON SHOEMAKERに辿り着きました。
WINSON SHOEMAKERは一足一足手仕事にて製作する注文靴のみの生産を行っており、既成靴のオファーに関しては断っていたそうです。実際、私がドレッシーな注文靴仕様の靴を既成にして欲しいと頼んだら断っていたとエミルは言っていました。
そもそも私が欲しい靴が全く新しい仕様であった事でたまたま実現したready-made shoesです。
勿論、Wibson×田中の靴は一足一足ハンドソーンで作られています。