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田中十靴店
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TLB Mallorca

  • 違う物が欲しい、ちょっとでも

    8月 12, 2022

    革靴のデザイン

    足を保護したり、はたまた美しく魅せたりするために足の形をした革のキャンバスに描かれたデザイン。

    もう出尽くしてますね。新しいデザインと言えど何かが基になっていたりバランスを変えたりして新鮮味を出しています。

    しかし、またこのちょっとの違いを加えて人と違う物を履いたり、したりすること自体が楽しかったりするんですよね。違いの匙加減を楽しんだり...

    当店のTLB Mallorca タッセルローファー

    TLB Mallorca Model 546 Museum Calf Marron ¥63,800(税込)

    私のイメージではタッセルらしさ全開のタッセルローファーです。

    アメリカ発祥のデザインタッセルローファー

    これはあくまでイメージですよ?

    全体的に丸っこいフォルム、モカステッチもトウの丸みに沿ってラウンド

    ふっくらした丸みあるトウ コバの目付も美しいです

    横からの厚みも何か、らしさが溢れています。

    でも、ここが他とはちょっと違う

    通常革紐が通っているこの履き口部分

    ハンドステッチの凸凹にて紐飾りを表現しているんです。

    TLB Mallorcaを始めるにあたってスペイン・マヨルカの工場兼ショールームに行きましたが

    行くまでは、通常のコインローファーを発注しようと思っていました。

    ですが、このモカステッチを纏うタッセルローファーを見て「あ、こっちにしよう!」と直感で決めたモデルなんです。

    この糸通っている凸凹が革の艶と相まって、いい表情なんですよね。

    履き込む事でより表情よくなるでしょう。

    ある意味完成されたデザインのバランスを奇抜にいじるのではなく、ちょっとした遊び心を加えて変化をもたらしています。こういうのにやられます。

    更にここが他とはちょっと違う

    ヒール部分までステッチが掛かっています

    個人的に好きな仕様です。

    ヒール部分も含めて360°ウェルトが掛かっている仕様。(今のところ当店のみの仕様かと思います)

    ストームウェルトまでいかないおとなしめの張り出し。

    ミュージアムカーフ独特のマーブルな模様、ムラ感

    こうする事でこの外側のストレートなラインが生まれます。

    ヒール自体にほんの少しボリュームが加わり靴のフォルムが浮き立つよう。

    では、何故こんな張り出しを作ったりするのか?

    実は、少し力の抜けたカジュアルな雰囲気を出したいからなんです。

    ここから話はちょっと逸れていきます。

    なぜこのヒールの出っ張りや丸み、ステッチ等がカジュアル感なのか?またカチッとしたスタイル(フォーマルの対義語はインフォーマルであり、カジュアルとは相対しないのでここでは使いません)とは何が違うのか?

    お仕事でも着る機会のあるスーツ、カチッとしたスタイルはラペル、ショルダー、パンツに当てるセンタークリーツ等、角で構成されています。そして体のラインに沿って無駄のないシルエットになるんじゃないでしょうか?

    丸みはありますがドレッシーな見た目バランスも持ち合わせています

    おのずと靴も無駄が省かれ(ソールなんかも出来るだけ絞り込まれて張り出しがなかったり)装飾の少ない靴を履合わせると全体的に纏まったりします。スクエアトウなんかも角で構成されたスーツスタイルに相性いいですよね。

    ではカジュアルな装いは?

    イメージとしては、お仕事着として着るスーツをベースにデカいポケットが付いたり、ボタン増えたり、一番分かりやすい所では、シルエットがルーズで丸みを帯びていたりします。今の季節ならジャケット羽織らずに角ばった部分が少なくなったりもしますね。

    シャツジャケット、オフホワイトスラックスにタッセルローファー

    言い方を変えるとカジュアルな装いとは、少し無駄を作ってやる作業なんですね。

    なので丸みあるシルエットの靴は丸みを帯びたカジュアルな服のコーディネートに溶け込みやすいし、気持ちルーズなシルエットな服には360°ウェルトの出っ張りとボリュームが溶け込みやすい。

    (溶け込みやすいというだけで全部が全部じゃないですよ)

    こんな理由から、ちまちまと分かりずらい所に拘り、ほんの少しのカジュアル感を追い求めております。

    シングルレザーソール

    ですがその匙加減は大事にしています。

    例えばウェルトをストームウェルトにして張り出し、よりボリューム感を出すとカジュアル感が増します。ですが無駄を省いたスーツスタイルには合せにくくなります。(合わせても格好いいスタイルはあると思います)

    ウェルトの目付に加え、コバのツメが立っています。細かな仕様が全体の雰囲気に繋がります。

    あくまでドレススタイルに履く事の出来る範囲内での違いを楽しみたい。

    要はお仕事着も普段のカジュアルなスタイルもどっちにも履きたい。

    これは永遠のテーマですし、相容れない部分も多々あります。極論を言えばローファーをスーツに合わせるてどういう事?とか色々言い始めるときりがないですが、それはシュチュテーションによって変わるとも思います。

    合わせやすいダークトーンでありながら表情豊かなムラ

    TLB Mallorca Model 546価格 ¥63,800(税込)素材 MUSEUM CALF色 MARRON底材 Single leather closed channel sole製法 Goodyearウィズ F(シューキーパーは付属しておりません)

    靴単体としても物凄く格好いいと思います(質も雰囲気も)

    一方で洋服と合わせて服と靴一体となった時に、他の靴との違いをよりいいと思って頂ければとも思います。

    この違いの匙加減でどっちのスタイルにも履いてみたいと思って頂けたら嬉しいです。

    どっちかに偏っても全然オーケーです!!

    皆様のご来店、ご利用を心よりお待ちしております。

  • 違う物が欲しい

    7月 16, 2022

    そもそも洒落たものが欲しい場合、ちょっとでも人と違う物を求めて探す事ってあるんじゃないでしょうか?

    しかも人と違うけど決して突飛ではない物を探すのが男の性かと...

    流行はそうやって緩やかに変わるのかな?と思っています。しかも個人的には流行に流された感は出したくないみたいな。ややこしな~

    TLB Mallorca Model 242 Museum Calf Negro 価格¥73,700(税込)

    ステッチも最小限でシンプルなサドル

    私もその一人

    全くおんなじは何か面白くない。ほんのちょっとだけ違う事をしたい。でもあからさまに主張しない程度に...

    だからこのローファーなんです。

    コインローファーのコインの穴を無くしたその名もキャッシュレスローファー!!

    (コイン挟めないからコインレス→昨今の風潮に合わせてキャッシュレス。微妙にダッサいネーミングですが物は格好いいです)

    TLB Mallorca Model 242 Museum Calf Negro 価格¥73,700(税込)

    デザインを田中十靴店でリクエストしました。(うちにしかないです。いまのところ)

    違いを生み出しながら主張し過ぎないバランス、これです。

    靴のメーカーさんは何かを付け足す事は嫌がりますが、省く事は結構オッケーしてくれます。

    そこらへんは経験上分かってる。

    ほんの数分でスペイン・マヨルカから送られてきた画像

    リクエストしたら即パターン作ってくれました。(ホンマ数分で返信あり)

    頼んだことはとってもシンプルですからね。

    でも実は私が頼んだ元のパターンが載っている木型はスクエアラストだったんです。画像のとおりモカステッチもスクエア。

    何故スクエアバージョンのパターンを頼んだかというとラウンドバージョンのローファーのサドルパターンにはバンプ部分のモカの延長線にステッチが入っていたんです。スクエアラストの方にはサドル部にステッチがない。

    コインの穴を無くすのでそこは出来るだけステッチなくスッキリさせたかった。

    こんな経緯です。

    で指定したラストはTLB Mallorca アーティスタコレクションのエレガントなラウンドトウラストGOYA

    意図を汲んでくれたら嬉しいな程度の期待を込めて。

    パターンはそのまま行くならスクエアのモカ縫いが乗っかるかな?と思ってました。

    それもありか?今まで見た事ないし...

    で、ドキドキしてたんですが仕上がりは

    ラウンドトウに沿うハンドモカステッチ ソールの目付も素敵です

    ちゃんとラウンドトウラストに沿って丸いモカステッチ!!

    TLB Mallorca流石です。トニー有難う!!

    TLB Mallorca アーティスタコレクションだからこそのウエストの括れ

    このミニマルなデザインのローファーにはラウンドでありながらエレガントなラストを使用したかったんです。

    アメトラ的なショートバンプのローファーとは一線を画すローファーにしたかった。

    そこでTLB Mallorcaのアーティスタコレクション、ドレッシーなラストGOYA を指定しました。

    スッキリしていてもロングノーズノーズしていないパターンの妙

    あとちょっとデザインのバランスが違えばシャープさが強調される木型です。

    凄く上手く纏まっていると思います。

    製法はグッドイヤーウェルテッド ウエストも縫ってますよ この括れは凄い

    話は戻りますが人とちょっと違う物が欲しい、あからさまな変化ではなくて。

    世には定番とされるデザインやフォルムが存在します。それはそれで素敵です。完成されていると思いますし私もやっぱりこれだね!というのは存在します。

    でもそこにほんのちょっとの変化を加えて人とちょっと違う事をしてみるのも定番と呼ばれるものに少しのスパイスとなって楽しいかな?とも思います。

    ヒールカップは小さくて丸い 丸さは大事です。踵は直線ではなく丸いから

    また話は変わりますが、フォーマルとはルールです。もう決まり事です。これはこれからもこんなルールがありますよと残っていくんでしょう。

    しかし、服の話でよく聞かれるクラシックなスタイルというのはどうでしょう?

    これは決まり事ではなくて、なが~い年月によって作り上げられた慣例、慣習によって成り立っています。

    したがって今後も緩やかにですが変化していくんでしょう?

    100年とか前なんですかね?スエード靴をスーツに合わせるのはご法度な時代にウィンザー公がフランネルのスーツにスエード靴履いちゃった。これが流行し今に定着しています。

    凄く長いスパンで変わっていくんでしょうね。

    TLB Mallorca Model 242 Museum…