靴の寿命は履いているご本人が決める事です。
何処まで愛着があるのか?
直す価値を見出すのもお客様次第です。
そもそも直るのか?
勿論限界はあると思いますが、出来る限り道具としてしかっり履いて頂く
お手伝いをさせて頂きます。
今回は諦めてないですか?的な修理のご紹介。
ウエストの部分
アッパーの革とウェルトの際の部分、革切れがおきてます。(私たちはこれパンクて言うてます)
ここで滅茶滅茶気に入ってるけどもう履けないと、諦めている方おられませんか?
パンク修理出来ます。
むしろ切れてるのがこの際だからいいんです。切れたら縫わねばなりません。でも際なら目立たない。
テンションかかるのはおのずとウェルトとアッパーの際なんですが…
今回は、ウェルトを外し、切れている部分に革を当て切れてる両側に縫いを掛け接合。よくよく見るとですが、際の部分に当てた革とステッチが一本見える状態。履いている分にはほぼ目立ちません。
今回は状態アッパー素材にもより革を上から当てていますが、表革など目立つ素材の際はアッパーとライニングの間に補強革を当て切れている部分を両側から縫い接合。ウェルトとの際に一本ステッチが見える状態修理等、結構何とかなります。
因みに今回はウェルト自体も割れが激しく強度的に縫う事が厳しい状態だった為
リウェルト 価格¥11,000~(税込み)(底材を縫う土台であるウェルト自体を交換)
何とかなります。
パンク修理はウェルト外す為、底材も自動的に外しオールソール交換になります。
このタイミングを逃さず改造!!
革底、前半分ゴム貼りの状態から、貼るのであればいっそラバーソールを縫うお修理をご提案。
ビブラム269という部材でオールソール交換 価格¥13,200(税込)
半カラスのようなパターン、そしてウエストにかけて部材は薄くなりハーフミッドソールのように仕上がります。(ラバーソールで縦に立体的な部材はほぼない)
この底材、立体化ありドレッシーにもスポーティーにも見える。
アッパーが元気で、ご本人の思い入れがあり、まだ履ける価値があると思っておられるうちは底交換等も結構何とかなります。
グッドイヤーだろうがマッケイだろうが圧着だろうが結構どうにかなったりします。
ウエルトがヘタってたら薄い革を当てる事でウエルト自体の強度補えばいい(薄ダブル)
ウエルト使わずにマッケイ掛けたこともある。
勿論リウェルトして縫う土台自体作り直せばいい。
マッケイ製法の場合、中底が縫う土台の為土台自体使えなければ中もしくは底の方から革補強すればいい。出来る構造なら中底新しく作ればいい。
色んな方法を駆使すれば、気に入ったお靴の寿命を延ばす事が出来るかもです。
【今回お修理頂いたお客様のお声】
余談ですが、私、草野球やってるんです。
最近キャッチャーミットがヘタって来たんで、修理にいくらかかるか聞いたところ、「修理代にちょっとプラスしたら新品(既製品)が買えるくらいかかります。」って言われたんです。あー、そんな時代やねんなーって思いました。
8万のクロケットを3万で修理するのも、5万のキャッチャーミットを2万で修理するのも時代遅れなのかなーとちょっとさみしくなりました。
クロケットは、東京の丸の内で出会って、これや!思ったけど、即買せずに1日考えて出直して、やっぱり欲しくて買って、キャッチャーミットは、初めて3割打てた自分への御褒美に、手形まで取ってオーダーした、自分にとっての逸品?⚾
靴も野球道具も、職人さんの後継者不足は深刻なようで、修理しながら使うのは難しくなってきてるみたいやけど、お金と時間に余裕がある限り、私は、自分の持ち物を大事に使い続けたいと思ってます。
愛着ある靴、その価値はご本人が決める事。
でももう直せないか?
諦めてしまう前によかったらご相談ください。
なんとかなる場合、結構ありますよ。(ならん場合もありますし、その場で直るか即答できない事もあります。その時はごめんなさい)
皆様のご来店をお待ちしております。