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履き心地の元
ハンドラスティング

Date
3月, 01, 2020
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履き心地の元
ハンドラスティング は
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サンクリスピンの靴はほぼ手作業にて作られます。製法はハンドソーンウェルテッド製法。ミシンでウェルトを縫うグッドイヤーウェルテッド製法が出来る以前から行われていた人の手によって縫い付けられる製法ですね。

ハンドソーンウェルテッドの靴は中底、本底との一体感と言いますか、履き始めから足の動きと連動する感覚が味わえる製法。足入れ感が丸い!と私は感じます。

そしてもう一つ!?

忘れちゃならないのが、ハンドラスティング。(手で木型に革をつり込む作業)これが履き心地にかなり影響を与える部分なんです。革は弾力性ありますが言うても靴になる前は平べったいもんです。それを無理やり木型の形に癖付けしていくわけですからそこは機械でガッシャンやるより、細かな微調整の利く手の方が勝っていますよ。

特に履き心地の元となる木型が足なりに近づくほどこのつり込み作業は厄介。

人の足はつま先と踵を一直線に結んだ場合、甲の出発点は内側にあります。グンニャリよじれてる訳ですね。それに沿って木型を作り、そこに革を巻き付けるとこんな感じ。

【画像:サンクリスピンのローファー左足 モデル:111FNA】
真後ろから見た画像シューツリーを見てもらってもわかるとおり甲のトップいい感じに内側に入ってますよね~。

【画像:グッドイヤーウェルテッド製、私物】

サンクリスピンではないグッドイヤーウェルテッド製の靴(私物)

サンクリスピン程グンニャリはしてません。(この靴はこの靴でメチャメチャ履きやすいんですけどね、私は) 勿論、機械でつり込みを行う靴にも足なりに成形された木型を使った靴はあります。

でもこっからサンクリスピンのハンドラスティングなら

【画像:サンクリスピンのパンチドキャップトウ モデル:513】 

内側に入った甲のラインとは別に外側にグッと低くなって小指側に滑らかに広がっていきます。これ!機械つり込みで出すの難しいんちゃいますかね?少なくとも私は機械製でここまでの立体感見たことない。

【左:サンクリスピン 右:グッドイヤーウェルテッド製、私物】

踵とつま先中心を直線で結んだ際、足の甲は内側に位置します。靴自体の甲がつま先、踵、直線状にある場合、足を入れると甲は外側に逃げ小指側に足が持って行かれます。これが全てではありませんが小指痛くなる一要因です。

サンクリスピンの靴履くと足を内側に寄せてくれる感覚あります。外側の方向に足が逃げていかない感じ。

因みにつま先、甲、踵までが直線的に結ばれる靴の方が製品としては作りやすい。そりゃそうです革を巻き付けやすい。

やっぱりサンクリスピンの靴作り、手間暇かかってるんですね~!!

【画像:サンクリスピンのプレーントウ モデル:118】

光の当たり加減で分かります。甲が内側に入って小指側に広がりながら低くなってる。

靴ブラッシングする時、甲のラインにブラシが引っかかるんですよ。

とまあ書いたらこれだけの感じですが、最初にも書いたとおり、こんな形に革を無理やり癖付けして底まで釣込む作業。これメチャメチャ大変な作業やと思うんですよ。

で、ここまで来ると機械式より手作業にて作られる靴が全ての面で勝っているのか?となる訳ですがデメリットもあります。手で作るので機械式より量産出来ない。時間、労力かかるので値段高い。

そして勿論、どんな靴もですが一概に皆さん履き心地いいですよとはならないです。相性もありますから。先ずは足入れてみましょうよ!!

一度履いてみる価値はあると思いますよ~。

それと

手でつり込み、ウェルトを縫い付けられた靴そのものの立体感というのも履いてご自分のコーディネートに溶け込ませて頂きたい!!

見た目も美しいですから。

履き心地も当然大事ですが、その靴が自分をよりエレガントに見せてくれる靴。

それも満足感を得られる一つの要素だと思うんですよ。

皆様のご来店を心よりお待ちしております。

gidai

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