これやからSaintCrispin’sはやめられへん 其の弐

Date
6月, 12, 2021
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こんなん出来るかな?

思いついたらとりあえず言ってみる。

サンクリスピン。出来る、即答。

これやからサンクリスピンはやめられへん!!

この独特の切り返し、カーブがかった外羽根が凄く格好いいと思いまいた。

サンクリスピンのモデルはこの羽根にウイングチップです。

SAINT CRISPIN’S U-CAP FULL BROGUED DRESS DERBY WITH SWAN NECK, 3 EYELET

でも私はこのカーブにはカーブをぶつけたいと思ったんですね。

お願いしてパターン乗せ換えてもらいました。

想像した通り、いや想像以上にいい出来栄え!!

アッパーには当店リクエストカラーBlackish-purple!!(手染めのパープルを限りなく黒に仕上げた色)

と、ここまではリクエストすれば出来るんです。パターン乗せ換え代高かったですが...

実はここからが本題。今までサンクリスピンにはなかった仕様をお願いしたんですね。

このデザインには底回りのボリューム感を持たせたい。

そこでノルベジェーゼ仕様。(底材厚み10ミリ指定 当店通常取り扱いモデルは8ミリ)

元は雨の侵入を少しでも防ぐため、アッパーの革、もしくはウエルトの革を中底に縫い付ける製法です。

しかし今となってはこのステッチが生み出す立体感、模様が1デザインとして魅力的ではないでしょうか?

サンクリスピンのノルベジェーゼ製法。

前半分のボールと呼ばれる踏まず手前までの位置を縫う仕様。

踏まずも含めた部分、ヒール以外を縫う仕様。

全周縫いを掛ける仕様。

3パターンあります。

でも私はこの3パターン以外の仕様をお願いしたんです。

この位置まで縫いを掛け

ウエスト部分は縫いを掛けず内側に釣込んでもらい

ヒール部分はまたノルベ

SAINT CRISPIN’S U-CAP FULL BROGUED DRESS DERBY WITH SWAN NECK, 3 EYELET

出来たのがこの見た目

この底周り

意図としては、サンクリスピンらしい括れは残したかったんです。

でもボリューム感は出したかった。

特にヒール部分のちょっとした張り出しは必須だと思ったんですね。

聞いたら、出来ると快諾!!言うてみるもんです。

これやからサンクリスピンはやめられへん!!

でも仕上がりをみてサンクリスピンごめん、思いました。

結構面倒くさいことさせたな。

このステッチ、アッパーの革を外にせり出させウェルトに見立てて縫うんですね。言葉にするの難しいですがデザートブーツのステッチダウンのようにアッパーとソール(正確にはミッドソール)を縫い付けてるんです。

で、ウエストのアッパー部分は内側に釣込んでもらい

またヒール部分は外にせり出させて...

ホンマごめんよ、めんどくさいこと頼んで。

でも凄いの出来たわ!有難うサンクリスピン!!

メリハリ

あと、この羽根の切り返しがいい

最後、羽根の切り返しは上にカーブ

そしてヒール部分に掛かるステッチでドレス靴の範疇でありながらボリューミー

SAINT CRISPIN’S U-CAP FULL BROGUED DRESS DERBY WITH SWAN NECK, 3 EYELET 価格¥297,000(税込)シューキーパー込み

田中十靴店では当店取り扱いのないモデルでも一足からオーダーを承ります。

サンクリスピンのお靴であれば画像からでも品番を特定しオーダー致しますので、もし気になるモデルがあればお気軽にご相談ください。

当店ならではの思いもよらぬ仕様で靴が作れたりしますよ。言ってみれば出来る事結構ありますから。

あと、田中十靴店セレクトのサンクリスピンも選りすぐりの格好いいモデルなんで是非見に来てください。

皆様のご来店、お問い合わせをお待ちしております。

gidai

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