説明
Saint Crispin’s Derby whole cut
当店依頼により作成されたオリジナルパターン
ポイントは羽根部分、革の切り替えしはなく一枚革
そして広く取られたタン部分、踵内側にある革切り返し部分に、折角の継ぎ目なので穴飾りをあしらいました。プレーントウのシンプルさを活かしながら穴飾りもバランスよく配置しております。
革はShrunken Calf Leatherのミッドナイトブルー
黒で作ろうと思っていたのですが、いい革を紹介してくれたので使用しました。
ほぼ黒に近いネイビーです。非情に滑らかな柄が特徴。そして足あたりも非常に柔らかいです。
底周りはレザーソール
そして通常ヒールより4㎜アップのキューバンヒール。
当店独自指定、少し張り出しを持たせてから接地面に向かってテーパードさせる仕様です。(他ではやっていません)張り出しを持たせることでテーパードがより立体的に見えます。
今までに類を見ないダービーシューズに仕上がっております。
是非ワードローブに加えてみて下さい。
サイズのご用意がない場合はホームページ掲載価格にて受注生産させて頂きます。(納期約2か月半)
お時間お日にちを頂き大変申し訳ありませんがご了承の程何卒よろしくお願い致します。
【デザイン作成紆余曲折】
ダービーホールカットを依頼した際、職人に非情に難色を示されました。
出来るんですが当初提示された価格は当店での商品化を諦めるしかない額でした。
職人には、羽根部分を革の切り替えし(フラップ)を付ければ問題ないと言われました。ですがそれは私的にはスタンダードなプレーントウなんです。私が作りたいのは正にこの羽根部分に切り返しのない一枚仕立ての靴でした。
なんとかフラップなしで出来るデザインはないか絵を描き修正を重ねましたが、それでもフラップ式にする事が前提という返答でした。
「しゃーない。もう一旦ダービーホールカットは諦めよう」とメールにてその旨伝えた次の日です。私の書いた絵を気に入ってくれたのか何ななのか分かりませんが、サンプル作ってみるとの返答でした。
結果、サンプル作成は上手くいき、価格も通常モデルに近い額で収め商品化に成功しました。
外羽根式でありながら一枚の革で覆われているデザイン。色んなやり取りをする事十往復以上、なんとか実現したモデルです。