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田中十靴店
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革靴

  • これやからSaintCrispin’sはやめられへん 其の六 もう少しお伝えしたいデザイン編

    1月 22, 2023

    当店にてパターンを依頼し作ってもらったSaint Crispin’s Oxford, long and short wing full brogue

    デザイン編おまけ。第一弾はこちらをご覧ください

    おまけと言いますかまだお伝えしたい部分、補足です。

    outside

    inside

    フルブローグ、細かい意匠やデザインバランスによって雰囲気は異なります。

    細かい所ですが、製作段階でルーマニアより確認のメールが来ました。

    「ジグザグは入れるか?」

    ギンピングと言うのかな?いつも忘れるんですがブローグシューズの革の継ぎ目にあるギザギザですね。

    ゴリゴリしたフルブローグも大好きなので迷いましたがデザインが複雑な分、ジグザグ無しのカッティングでお願いしました。(職人にも相談しましたがジグザグにするとうるさくなるんじゃない?との事)

    穴飾りが靴全体に散りばめられながらどこか灰汁の抜けたフルブローグに仕上がっています。

    ロングウイングと言えば外羽根式がオーソドックスですね。しかし私が依頼したのは内羽根フルブローグ

    何故なら私が今、内羽根を履きたかったから

    内羽根ながら外羽根のロングウイングを意識してデザインを考えたらこの形に落ち着きました。

    扇が気持ち外にカーブして外羽根の形を想起させる形

    ヒール部分も外と内で違うデザイン

    内側にもう一つのウイング

    シームレスバック

    この靴について詳しくはこちらをご覧ください

    現時点で在庫は8と8ハーフのみとなっております。

    ですが受注生産可能です!!(納期は約2か月半)

    他のサイズをご購入の際、当店にてサイズ合わせて頂きご注文頂くか、ご来店が難しい場合はサイズサンプルをお送りしてサイズ確認して頂けます。(オンラインにて決済後サイズサンプルをお送りします)

    ※お客様のご都合による商品の返品はお受けできません。予めご了承下さいませ。サイズに関しましてはサンプル試し履き後変更可能です。

    特別な一足を是非ご検討ください!!

  • これやからSaintCrispin’sはやめられへん 其の五 デザイン編

    11月 30, 2022

    私はサンクリスピンを始める際、オーストリアのサンクリスピン事務所に出向きました。

    代表のフィリップとお話しその場で当店の黒、ブラキッシュパープルは出来るか?等打ち合わせをし取引する事となりました。

    その後フィリップ曰く、「靴の細かい事はルーマニアの職人と話してね~」という事でそれ以来ずっとルーマニアの職人とメールでやり取りをし、商品をセレクトしています。

    私も靴に携わって結構長いので、これは出来る、これは無理、これ出来そうは大体わかります。

    なのでこれ出来る、出来そうは職人に確認し大体実現してきちゃいました。

    部分的なパターン変更は勿論、通常オーダーでは指定が中々難しい事が当店では可能です。

    そしてついには靴のパターン、デザインを作ってもらうようになりました。

    ※パターン代をお支払いしております

    Saint Crispin’s Oxford, long and short wing full brogue Black

    今回一からパターン作ってしまったSaint Crispin’s Oxford, long and short wing full brogueのデザインのご紹介です。

    外側

    内側

    正面

    私の頭の中で文字通りグルグル回っていたデザイン。外側がローグウイングでグルっと回って内側はショートウィング。

    私は捻くれてるのか、非対称な物が結構好きです。対をなす靴なので両方揃うと対象、ここも気に入っています。

    職人にこんなデザイン出来るかな?とまずはメールで相談。インサイド、アウトサイドのイメージを送りました。そうすると返ってきた返事は、「2足どちらも出来るよ」

    いやいや2足の靴じゃないです。内と外でデザインが違う1足の靴です。

    こんな感じのスタートです。

    ようやく職人にもご理解いただけたところで、まずこのパターンは大きいので各サイズ毎に作る際、毎回お値段が高いとの事。ここも重要です。

    シームレスバック

    そして極めつけは、踵の中央で革を継ぐか継がないか。勿論継がない方がよりパターンが大きいので高いです。継がない方が後ろからの見た目格好いいよな。職人も「継がない方が格好いいけどね」という最後の一言。

    ここはもう妥協せずいこうと...

    継ぎ目を踵の内側まで持ってきました。ここで継ぐならもう一つ仕掛けよう。

    内側に小さなウイングを設けました。

    仕様が決まり出来上がりを見た事がないのに発注。

    この時点でまだ想像の靴です。

    しかしサンクリピンの職人さんは非常にセンスがいい。作っている靴、当店でお願いした靴からセンスを信頼しているのでそのままGOです。

    Saint Crispin’s Oxford, long and short wing…

  • 見た目が好きです

    10月 1, 2022

    TLB Mallorca イミテーションフルブローグレイジーマン

    当店でお願いして作ってもらいました。

    TLB Mallorca Model 245 Negro ¥73,700 

    ※紐靴に見えますがイミテーションです。両サイドがゴムになっていて伸び、そのまま脱ぎ履きが出来ます

    レイジーマンとは怠け者を意味します。

    この靴のデザインは紐靴を履いている風で実は脱ぎ履きしやすいスリップオン的な要素も欲しい。

    紐靴を履いてカッチリしてる風でいて横着しちゃおう的なちょいとズルい発想が起点でしょう。

    でもいいじゃないですか。

    デザインが格好いいんだから。

    見た目が好きです。

    もうこれ以上お絵描きする事は出来ないだろう靴というキャンバスの上に新しい線が加わっています。

    この流れるようなウイングのステッチ、ブローギングを一回遮断してしまうんですから斬新ですよね。

    機能を加える事で生まれた副産物とでも言いましょうか新しいデザインだと思います。

    自画自賛にはなりますがこのデザイン、このシルエット、メチャいい

    履いた時もこの縦のラインがアクセントになりますね。

    つま先はソフトなチゼルトウ

    何かモダンさを感じますし重厚感もあるデザインかと。

    当店のフルブローグレイジーマンはウイング部分とヒール部分に革の切り返しはなくステッチのみでブローグを表現しています。

    切り返しを無くすことで滑らかな靴のラインを出し、よりモダンに。

    でもしっかり穴飾りはフルに開けクラシック且つスポーティーな靴として。

    このレイジーマンはドレッシーなTLB Mallorcaのアーティスタコレクションモデルですが

    美しさの決め手であるウエストの括れはそのままに、前半分をダブルソールにし、華奢になり過ぎないように指定しています。

    ハーフミッドソール、スペードソールとも言います。フルブローグとの相性も抜群のバランスです。

    多分、この仕様は当店しか指定していないんじゃないかと思います。

    ドレッシーでありモダン、気楽さを併せ持つ稀有なデザインです。

    ドレスの要素を活かしスーツスタイルに

    モダンさ、気楽なスリップオン感覚を活かしカジュアルな装いに

    TLB Mallorca Model 245価格 ¥73,700(税込)素材 BOX CALF(アノネイ)色 NEGRO(BLACK)底材 Harf mid leather closed channel sole製法 Goodyearウィズ F

    (シューキーパーは付属しておりません)

    この見た目をフル活用してやりましょう!!

    皆様のご利用、ご来店を心よりお待ちしております。

  • 違う物が欲しい、ちょっとでも

    8月 12, 2022

    革靴のデザイン

    足を保護したり、はたまた美しく魅せたりするために足の形をした革のキャンバスに描かれたデザイン。

    もう出尽くしてますね。新しいデザインと言えど何かが基になっていたりバランスを変えたりして新鮮味を出しています。

    しかし、またこのちょっとの違いを加えて人と違う物を履いたり、したりすること自体が楽しかったりするんですよね。違いの匙加減を楽しんだり...

    当店のTLB Mallorca タッセルローファー

    TLB Mallorca Model 546 Museum Calf Marron ¥63,800(税込)

    私のイメージではタッセルらしさ全開のタッセルローファーです。

    アメリカ発祥のデザインタッセルローファー

    これはあくまでイメージですよ?

    全体的に丸っこいフォルム、モカステッチもトウの丸みに沿ってラウンド

    ふっくらした丸みあるトウ コバの目付も美しいです

    横からの厚みも何か、らしさが溢れています。

    でも、ここが他とはちょっと違う

    通常革紐が通っているこの履き口部分

    ハンドステッチの凸凹にて紐飾りを表現しているんです。

    TLB Mallorcaを始めるにあたってスペイン・マヨルカの工場兼ショールームに行きましたが

    行くまでは、通常のコインローファーを発注しようと思っていました。

    ですが、このモカステッチを纏うタッセルローファーを見て「あ、こっちにしよう!」と直感で決めたモデルなんです。

    この糸通っている凸凹が革の艶と相まって、いい表情なんですよね。

    履き込む事でより表情よくなるでしょう。

    ある意味完成されたデザインのバランスを奇抜にいじるのではなく、ちょっとした遊び心を加えて変化をもたらしています。こういうのにやられます。

    更にここが他とはちょっと違う

    ヒール部分までステッチが掛かっています

    個人的に好きな仕様です。

    ヒール部分も含めて360°ウェルトが掛かっている仕様。(今のところ当店のみの仕様かと思います)

    ストームウェルトまでいかないおとなしめの張り出し。

    ミュージアムカーフ独特のマーブルな模様、ムラ感

    こうする事でこの外側のストレートなラインが生まれます。

    ヒール自体にほんの少しボリュームが加わり靴のフォルムが浮き立つよう。

    では、何故こんな張り出しを作ったりするのか?

    実は、少し力の抜けたカジュアルな雰囲気を出したいからなんです。

    ここから話はちょっと逸れていきます。

    なぜこのヒールの出っ張りや丸み、ステッチ等がカジュアル感なのか?またカチッとしたスタイル(フォーマルの対義語はインフォーマルであり、カジュアルとは相対しないのでここでは使いません)とは何が違うのか?

    お仕事でも着る機会のあるスーツ、カチッとしたスタイルはラペル、ショルダー、パンツに当てるセンタークリーツ等、角で構成されています。そして体のラインに沿って無駄のないシルエットになるんじゃないでしょうか?

    丸みはありますがドレッシーな見た目バランスも持ち合わせています

    おのずと靴も無駄が省かれ(ソールなんかも出来るだけ絞り込まれて張り出しがなかったり)装飾の少ない靴を履合わせると全体的に纏まったりします。スクエアトウなんかも角で構成されたスーツスタイルに相性いいですよね。

    ではカジュアルな装いは?

    イメージとしては、お仕事着として着るスーツをベースにデカいポケットが付いたり、ボタン増えたり、一番分かりやすい所では、シルエットがルーズで丸みを帯びていたりします。今の季節ならジャケット羽織らずに角ばった部分が少なくなったりもしますね。

    シャツジャケット、オフホワイトスラックスにタッセルローファー

    言い方を変えるとカジュアルな装いとは、少し無駄を作ってやる作業なんですね。

    なので丸みあるシルエットの靴は丸みを帯びたカジュアルな服のコーディネートに溶け込みやすいし、気持ちルーズなシルエットな服には360°ウェルトの出っ張りとボリュームが溶け込みやすい。

    (溶け込みやすいというだけで全部が全部じゃないですよ)

    こんな理由から、ちまちまと分かりずらい所に拘り、ほんの少しのカジュアル感を追い求めております。

    シングルレザーソール

    ですがその匙加減は大事にしています。

    例えばウェルトをストームウェルトにして張り出し、よりボリューム感を出すとカジュアル感が増します。ですが無駄を省いたスーツスタイルには合せにくくなります。(合わせても格好いいスタイルはあると思います)

    ウェルトの目付に加え、コバのツメが立っています。細かな仕様が全体の雰囲気に繋がります。

    あくまでドレススタイルに履く事の出来る範囲内での違いを楽しみたい。

    要はお仕事着も普段のカジュアルなスタイルもどっちにも履きたい。

    これは永遠のテーマですし、相容れない部分も多々あります。極論を言えばローファーをスーツに合わせるてどういう事?とか色々言い始めるときりがないですが、それはシュチュテーションによって変わるとも思います。

    合わせやすいダークトーンでありながら表情豊かなムラ

    TLB Mallorca Model 546価格 ¥63,800(税込)素材 MUSEUM CALF色 MARRON底材 Single leather closed channel sole製法 Goodyearウィズ F(シューキーパーは付属しておりません)

    靴単体としても物凄く格好いいと思います(質も雰囲気も)

    一方で洋服と合わせて服と靴一体となった時に、他の靴との違いをよりいいと思って頂ければとも思います。

    この違いの匙加減でどっちのスタイルにも履いてみたいと思って頂けたら嬉しいです。

    どっちかに偏っても全然オーケーです!!

    皆様のご来店、ご利用を心よりお待ちしております。

  • 違う物が欲しい

    7月 16, 2022

    そもそも洒落たものが欲しい場合、ちょっとでも人と違う物を求めて探す事ってあるんじゃないでしょうか?

    しかも人と違うけど決して突飛ではない物を探すのが男の性かと...

    流行はそうやって緩やかに変わるのかな?と思っています。しかも個人的には流行に流された感は出したくないみたいな。ややこしな~

    TLB Mallorca Model 242 Museum Calf Negro 価格¥73,700(税込)

    ステッチも最小限でシンプルなサドル

    私もその一人

    全くおんなじは何か面白くない。ほんのちょっとだけ違う事をしたい。でもあからさまに主張しない程度に...

    だからこのローファーなんです。

    コインローファーのコインの穴を無くしたその名もキャッシュレスローファー!!

    (コイン挟めないからコインレス→昨今の風潮に合わせてキャッシュレス。微妙にダッサいネーミングですが物は格好いいです)

    TLB Mallorca Model 242 Museum Calf Negro 価格¥73,700(税込)

    デザインを田中十靴店でリクエストしました。(うちにしかないです。いまのところ)

    違いを生み出しながら主張し過ぎないバランス、これです。

    靴のメーカーさんは何かを付け足す事は嫌がりますが、省く事は結構オッケーしてくれます。

    そこらへんは経験上分かってる。

    ほんの数分でスペイン・マヨルカから送られてきた画像

    リクエストしたら即パターン作ってくれました。(ホンマ数分で返信あり)

    頼んだことはとってもシンプルですからね。

    でも実は私が頼んだ元のパターンが載っている木型はスクエアラストだったんです。画像のとおりモカステッチもスクエア。

    何故スクエアバージョンのパターンを頼んだかというとラウンドバージョンのローファーのサドルパターンにはバンプ部分のモカの延長線にステッチが入っていたんです。スクエアラストの方にはサドル部にステッチがない。

    コインの穴を無くすのでそこは出来るだけステッチなくスッキリさせたかった。

    こんな経緯です。

    で指定したラストはTLB Mallorca アーティスタコレクションのエレガントなラウンドトウラストGOYA

    意図を汲んでくれたら嬉しいな程度の期待を込めて。

    パターンはそのまま行くならスクエアのモカ縫いが乗っかるかな?と思ってました。

    それもありか?今まで見た事ないし...

    で、ドキドキしてたんですが仕上がりは

    ラウンドトウに沿うハンドモカステッチ ソールの目付も素敵です

    ちゃんとラウンドトウラストに沿って丸いモカステッチ!!

    TLB Mallorca流石です。トニー有難う!!

    TLB Mallorca アーティスタコレクションだからこそのウエストの括れ

    このミニマルなデザインのローファーにはラウンドでありながらエレガントなラストを使用したかったんです。

    アメトラ的なショートバンプのローファーとは一線を画すローファーにしたかった。

    そこでTLB Mallorcaのアーティスタコレクション、ドレッシーなラストGOYA を指定しました。

    スッキリしていてもロングノーズノーズしていないパターンの妙

    あとちょっとデザインのバランスが違えばシャープさが強調される木型です。

    凄く上手く纏まっていると思います。

    製法はグッドイヤーウェルテッド ウエストも縫ってますよ この括れは凄い

    話は戻りますが人とちょっと違う物が欲しい、あからさまな変化ではなくて。

    世には定番とされるデザインやフォルムが存在します。それはそれで素敵です。完成されていると思いますし私もやっぱりこれだね!というのは存在します。

    でもそこにほんのちょっとの変化を加えて人とちょっと違う事をしてみるのも定番と呼ばれるものに少しのスパイスとなって楽しいかな?とも思います。

    ヒールカップは小さくて丸い 丸さは大事です。踵は直線ではなく丸いから

    また話は変わりますが、フォーマルとはルールです。もう決まり事です。これはこれからもこんなルールがありますよと残っていくんでしょう。

    しかし、服の話でよく聞かれるクラシックなスタイルというのはどうでしょう?

    これは決まり事ではなくて、なが~い年月によって作り上げられた慣例、慣習によって成り立っています。

    したがって今後も緩やかにですが変化していくんでしょう?

    100年とか前なんですかね?スエード靴をスーツに合わせるのはご法度な時代にウィンザー公がフランネルのスーツにスエード靴履いちゃった。これが流行し今に定着しています。

    凄く長いスパンで変わっていくんでしょうね。

    TLB Mallorca Model 242 Museum…